緊急事態宣言、再び。
年末から年始にかけて、感染者、入院者、重症者が急増している。
急な在宅・テレワークの不適応、GOTOが始まったころからの気のゆるみ、そして年末の忘年会シーズン…
成るようにして成った結果ですね。
本当に難しい問題だと思います。
多くの人が職を失い、更に多くの人は生殺し状態の上に、借金という名の延命輸血で呼吸しているだけというのも現実。
生活や日常を失い、苦しんでいる人がたくさんいることに、心が痛みます。
政治は本当に難しい舵を取らなければならない現実に直面しています。
政治哲学者マイケルサンデル教授の「白熱教室」を思い出しました。
今でも、本を読んだ時の不快な気持ちがよみがえってくるくらい、トロッコの話は衝撃的で強烈でした。
当時、教授は世界中の学生を集めて「極端な事象」について議論させ、結論は無い、その多様な価値観を知ることに大きな意義があることを教えてくれました。
あれからもう10年が経つんですね。
オバマ大統領就任の年。
あの授業は、まさにそんなリベラル社会の象徴だったのかもしれません。
10年前のトロッコは空想の世界でした。
でも今、本当に現実世界の問題として、少人数の命を守るのか、大人数の最低限の生活を守るのか…
政治は「トロッコの切り替えレバー」と「橋の上の太った男性」に答えを出し、実行する事を任されています。
「白熱教室」で学んだのは、多様な価値を理解し合う事。
右か左どちらかに切った舵にも、多様なバックボーンが有ると言う事だと思います。
それでも一つ言えるのは、何のエビデンスにも紐づかない、無責任自己満足発言をネット上に垂れ流しにすることは間違っていると思う。
任せた人がどちらに舵を切ったとしても、同じ船に乗る者として、できる限り援護したい。
大学2.3年生を対象とした、就職支援の講義のため、千葉県内にある夏休み中の某大学に来ています。
これまでZOOMは使ったことあるけれど、せいぜい5人程度の打ち合わせ。(飲み会含む)
1対多数、しかも初めて会う人に対してZOOMで一方的にしゃべる、という形式は初めての経験。
誰もいない教室で90分間一人でしゃべり続けるのは、なかなかシンドかった。
それでも画面越しに学生の反応を意外と感じることができ、1対1だけでない、オンラインのコミュニケーションの可能性を始めて体感しました。
4月からのオンライン授業が当たり前のようになっている各大学。
閑散としたキャンパスが日常の姿になっている。
教室への移動中、担当の先生に「2.3年生といったら学校にも慣れて、一番楽しい時期なのに」と話しかけた。
すると「それより地方から出てきた新1年生はもっとツラい。学校に数回しか来ていないので、友達ができない。コロナで実家にも帰れず一人で家にずっといる。1年生のメンタルが心配です」と切実な顔で仰っていた。
人間は結構ツラい状況でもそこそこ耐えられるものだ。
そのモチベーションは「希望」だと思う。
今の私の状況なら、会社に行けば仲間がいて、ヒマな時間を使って将来に向けて改善活動を行ったり、
電話の向こうには取引先がいて、景気や需要などの情報を交換したり、
家に帰れば家族がいて、コロナ後の旅行計画を話したり…
そういう日常の中に感じる「希望」が毎日の自分を支えていると思う。
しかし18歳で地方から出てきたばかりで、心を落ち着かせる友人や場所がないまま、毎朝9時にパソコンのスイッチを入れるだけの生活に、「希望」って見出すことはできるのだろうか。
そんな新一年生の心情を思うと…
今回は就職活動を支援する講義だったので、学生には「経済は少しずつ回復を見せていますよ」という第一声からスタートした。
就職活動中の学生達よ、経済や就職に対して「希望」は失わないで欲しい。
バブル崩壊も、リーマンショックも、阪神淡路も東日本震災も経験したおっさんが言うのだから、
このコロナショックだって、何とかなるよ。
一緒に頑張ろう!!
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