『月夜』
それ自体が季語。
秋の乾燥した空気、うっすらと雲。
ついそんな夜空に連れ出される季節。
今年の夏は、36度を超える日が続いたと思ったら、九月に入る頃には連日の大雨。
夏を満喫できなかった分、秋の月夜が気持ちいい。
18時を過ぎ、会社を出ると、目の前に巨大な月が赤々と存在していた。
駅までは住宅街の道のり。
部屋着のまま、サンダルつっかけて、家の前に立つ主婦。
ウォーキング中に足を止める老夫婦。
みんな月夜に導かれていた。
帰宅後、夕飯そこそこ、台所からは、みたらし団子のタレが煮詰まる香り。
乾いた空気と、団子の焼ける香りに導かれ、屋上にキャンプ用の椅子を広げた。
月の周りには、時々雲がまとわりつく。
2本目のビールを終えるころ、月は左から右に大きく移動していた。
今宵月夜に導かれ、月曜からちょっと飲みすぎたな。
最近お気に入りの、農協の施設。
三浦半島と、ちょっと遠いが、その価値があるほど美しい野菜が並べられている。
ここは東京近郊の直売所では、群を抜いて質が高いと思う。
三浦と言えば「大根」だが、今回はあえて時期を外して行ってみた。
そこには、期待を裏切らない美しい野菜たち。
驚きの価格の脇には、生産者の名前が、誇らしく記載されている。
施設に到着したのは午後。
何やら裏口の台車用の自動扉が、忙しく開閉している。
腰の曲がったジイちゃんバアちゃんが、山積みの野菜を運んでいた。
今日2回目の搬入だろう。
ピッカピカのピーマン。
商品棚に置かれると同時に、お客さんの買い物カゴに吸い込まれていく。
自分が大切に作った野菜を、自分で棚に並べる。
それを自分の目の前で、争うように買ってくれる。
ジイちゃんバアちゃん、毎日楽しいだろうなぁ…
初めて真面目に「老後のこと」を考えようと思った週末でした。
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