切削の可能性|木山製作所のスタッフブログです|株式会社木山製作所

木山製作所のスタッフブログです

モノ作り集団「K製作所」の活動も随時更新中!

デザフェス等イベント出展情報もこちら

FRI 22 March 2019

部品加工という仕事

休日にとあるショッピングモールに行った時のこと。

何気なくハンコ屋さんに目を向けると、そこには見覚えのある製品が!

ジュラルミン削り出しで、側面に飾り石が嵌め込んであるハンコ。

以前、お客様から同様の商品の加工依頼をいただきました。

店先に並んでいたハンコがそのときの依頼のものかは分かりません。

でも、私たちが加工したハンコもこんな風にどこかの店先に陳列されるのかと思うと感慨深いものがあります。

 

私たちは部品加工屋です。

製品のどこかに使われている「部品」を加工して供給しています。

ですから、自ら設計して製品を作る機会はほとんどありません。

お客様から図面をいただき、その図面の通りの部品を加工して供給するのが私達の仕事です。

でもモノ作りが好きでこの仕事をしている以上、自分で設計して製品を作りたいという願望は常にあります。

 

設計し、

加工し、

加工した部品を組み付ける。

そして組みあがった製品のチェック。修正。

これこそ、モノ作りの醍醐味!

 

木山製作所にはそんな願望を実現する場があります。

K製作所

そこはモノ作りをしたい従業員が自由に創作活動する場。

趣味の為のパーツを作ったり

作った製品でデザインフェスタに出展したり

自由にモノ作りできる環境が木山製作所にはあります!

 

木山製作所はモノ作りが好きな人を歓迎します!

ぜひ一緒にお仕事しませんか?

MON 18 March 2019

続・デザインフェスタVol.49向け新作2

デザインフェスタVol.49向け新作2の続きです。

前回はアルミ製ハンミョウチャームを紹介しました。

今回は真鍮製。

それがこちら。

どんぐりと組み合わせてみました!

削り出したハンミョウを何気なく見ていると、半球体の部分がどんぐりの殻斗(帽子のような部分)に見えてきたんです。

ちょっとレトロな真鍮と天然素材であるどんぐりとの組み合わせ。

きっと相性が良いはず!

さっそく自宅近くの森でどんぐりを拾ってきました。

そのままでは面白くないのでちょっと加工します。

まずは中身をくりぬいて乾燥。

この空洞に着色したエポキシ樹脂を流し込み硬化させます。

硬化したらどんぐりの殻を割って中のエポキシ樹脂を露出させます。

バランスが難しいですね~センスが問われます。

いい感じに樹脂を露出させたら、再度エポキシ樹脂を表面に塗ってコーティング。

硬化後、スポンジやすりや各種コンパウンドを使って磨きだしました。

表面にツヤが出て、研磨で白っぽくなった樹脂に透明感が出れば完成。

あとは真鍮製ハンミョウの半球部分に接着します。

完成しました!

真鍮の金色とどんぐりの茶色、そこから覗く青い樹脂がいい雰囲気。

こちらはちょっと大きめなのでペンダントトップに。

天然素材のどんぐり。形状も大きさも一つ一つ違います。

世界にひとつだけのハンミョウどんぐりチャーム。

あなたもおひとついかがですか?

MON 11 March 2019

デザインフェスタVol.49向け新作2

デザインフェスタVol.49に出品する新アイテムを紹介します。

 

☆ ハンミョウチャーム ☆

 

タマムシ、タガメに続く削り出し昆虫シリーズの第3弾。

今回のモチーフはハンミョウです。

タマムシ、タガメに比べるとマイナーでハンミョウという名前を知らない人もいるかもしれませんね。

ハンミョウは甲虫目オサムシ科の昆虫で、体長は大きいもので20mm程度、赤、緑、青の金属光沢の模様が特徴です。日本列島に広く分布し都市部にも生息する身近な昆虫です。

この美しい昆虫であるハンミョウをチャームにしました。

ハンミョウの特徴のひとつである長い足で球体を抱え込んだデザイン。

5軸加工機を使用した丸材からの削り出し。

金色の真鍮製と銀色のアルミ製の2種類を製作。

アルミ製ハンミョウの半球体には以前紹介したキリコを封入したガラスドームを嵌め込みました。

 

ペンダントトップとして、あるいはピアスとしてもお使いいただけます。

真鍮製のハンミョウはちょっと違った作品にしてみます。

続く

TUE 05 March 2019

キリコ

キリコ・切り屑

金属を切削加工した際に出る屑をそう呼びます。

キリコは加工方法や使用する工具によって様々な形をしています。

普段はゴミ扱いのキリコですが、よく見てみれば面白い形。

切削加工をすれば必ず出るキリコ。

ということはキリコは切削加工の証とも言えます。

 

切削加工を一般の人に知ってもうことが私達の活動の目的のひとつ。

であるならば切削の証であるキリコを作品に使えないだろうか?

そう考えキリコをアクセサリーの素材として利用することに。

まずは同じくらいの大きさのアルミのキリコを集め、洗浄・乾燥させました。

このアルミ片をラメや偏向フィルムのような感覚で使用することにします。

10mmのガラスドームにキリコを入れ、着色したエポキシ樹脂を流し込み封入しました。

キリコを封入した球体。

意外と綺麗です!

次回のデザインフェスタに出品する作品に採用します。

詳細はまた今度。

FRI 01 March 2019

限られた条件の中で…

そろそろ何か新しいアイテムを作りたい。

企画やアイディアはたくさんあります。

全部作りたい!

でも時間と身体は有限。

自分のコピーロボットが欲しいと本気で思う今日この頃。

 

材料は普段仕事に使用したものの余り。

よってどんな形状でも作れるわけではありません。

手持ちの材料とアイディアの熟成度合いを考え作るものを決めます。

 

今回はこれからの季節にぴったりの実用的アイテムに決定!

もちろんただ実用的なだけでなく、お馬鹿な遊び要素満載!

大まかな形状とギミックは決まりました。

現在設計を進めている段階。

3月中の試作品完成を目指します。

MON 18 February 2019

春のインターンシップ

大学生の就職活動のひとつであるインターンシップ。

実際に仕事を体験できる貴重な機会。

特に専門性の高い仕事ならなおさらですよね。

木山製作所ももちろん実施しています。

 

金属の切削加工。

難しそう?

そんなことはありません。

ウチの現場の従業員は全員未経験での入社。みんな素人でした。

10数年前の私KATOもそうです。

興味があったらまずはチャレンジ。

 

インターンシップでは難しい事は抜きにして、モノ作りという仕事の楽しさを体験してもらいたい。

たとえばこんなの。

アルミの板材からマシニングセンタを使って削りだし体験。

自分で加工した製品は記念に持ち帰ることが出来ます。

貴重な体験が出来る楽しいプログラムを用意してお待ちしています。

TUE 12 February 2019

暗黒面に身をゆだねよ その2

ライトセーバー製作 その2。

前回までに各パーツの設計が完了し、加工プログラムの作成まで行いました。

それではいよいよ加工開始。

ライトセーバーは円柱形状なので基本はNC旋盤による切削加工。

一部曲面で構成されたパーツだけは5軸加工機を使用します。

こうして出来たパーツ群。

組み合わせるとこんな感じ。

イメージどおりに仕上がりました!

あとは内部に基盤とLED、バッテリー、スイッチ等を仕込みます。

 

それともうひとつライトセーバーを再現する上で重要なパーツ。

光るブレード。

φ26ポリカーボネートのパイプに光を拡散させる為のフィルムを仕込み、先端に旋盤で切削して作った半球状のポリカーボネートを接着してブレードにします。

 

こうして完成したライトセーバーがこちら。

世界に1本だけのライトセーバー。

これぞ究極のファンアイテム。

 

旋盤とマシニングを組み合わせれば、どんなモノでも形に出来る。

それがこの仕事の面白いところ。

ちょっとでも興味を持ってくれたあなた、ウチの会社で夢をカタチにしませんか?

木山製作所はモノ作りが好きな人を歓迎します!

制作欲と言う名の暗黒面に身をゆだねよ。

THU 07 February 2019

暗黒面に身をゆだねよ その1

2019年はSTAR WARSの最新作が公開されますね!

STAR WARSといえばジェダイの騎士とシス暗黒卿の終わりのない闘いが見所のひとつ。

魅力的なキャラクターがたくさん登場する作品ですが、

ジェダイよりシスに惹かれてしまう、心がダークサイドなK製作所KATOです。

こんにちは。

 

世界中にコアなファンがたくさんいるSTAR WARS。

当然様々な関連アイテムが発売されています。

中でもファンが一度は手にしたいと思うアイテムがライトセーバーではないでしょうか?

ライトセーバーは劇中でジェダイやシスが使用する光の剣。

STAR WARSの世界には必須のアイテムです。

 

そこで今回はゆるいSTAR WARSファンのKATOがライトセーバーを作ってみました。

暗黒面に落ちている私が作るということは…

もちろん怪しい赤い光を放つシス卿のライトセーバー!

ダース・ナイアリス卿のライトセーバーです。

映画には登場しないキャラクターなので、このライトセーバーには実物が存在しません。

イラストなどを参考にCADで図面を起こします。

さらに3Dモデリング。

基本的な形状のモデリングが出来ました。

 

しかしコレで終わりではありません。

細部を煮詰めていきます。

・内部に光や音を制御する基盤とバッテリーを仕込む空間の配置

・外観に影響せず機能的なスイッチの配置

・完成後のバッテリー交換やメンテナンスの為のパーツ分割

・分割した各パーツの接続方法

などなど。

 

機能やメンテナンス性、加工のしやすさなどを考慮し、全部で6個のパーツで構成する事にしました。

それぞれのパーツは基本的にねじ込み式の接続とします。

各パーツごとに設計していきます。

パーツの設計が最も重要なので、時間をかけて慎重に作業を進めます。

各パーツの設計が完了したら加工のためのプログラムを作成し加工に備えます。

今回はここまでです。

その2に続く。

SAT 02 February 2019

100年先も残るものづくり

京都

と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?

京都は日本を代表する観光地。

史跡、寺社仏閣、世界遺産、国宝、食文化、とにかく見所が多く観光地に事欠きません。

京都に何度も旅行したという人も多いでしょう。

そんな京都に意外と一般の方が行かない名所があります。

 

京都鉄道博物館

平成28年4月に開設された京都府京都市下京区観喜寺町にある鉄道博物館です。

前身は梅小路蒸気機関車館といい、1960年代後半急速に姿を消す蒸気機関車を貴重な産業文化財と位置づけした上で、その動態保存を目的とした日本初の施設として昭和47年に設置されました。

京都鉄道博物館は梅小路蒸気機関車館をリニューアルし、もともと収蔵・展示物していた蒸気機関車20両に加え、新幹線や機関車など合計53両の車両を展示している日本最大級の鉄道博物館です。

 

この博物館の目玉はなんと言っても扇形機関庫蒸気機関車群でしょう!

梅小路の蒸気機関車群とその関連施設は準鉄道記念物に指定され、機関車庫は重要文化財にも指定されています。

歴史的建築物の宝庫である京都においてはそれほど古くない様に感じますが、昭和初期約100年も前に製造された機関車が動態保存されている事はすばらしいことです。

博物館の敷地には蒸気機関車を検査修繕するための施設「検修庫」が併設されており、蒸気機関車の検修の作業を見学することが出来ます。

この日はC57 1号機が解体されていました。

台枠、動輪、煙室扉、テンダー、台車枠などが並べられています。

 

「蒸気機関車は生き物だ」という言葉があります。

石炭を食べ、蒸気を吐き、動輪が動く躍動感のある姿と、その車両ごとあるいはその時々で大きくコンディションが変わる点などから、そのような言葉が生まれました。

CNC旋盤などない時代、職人たちが汎用旋盤やフライス盤で作ったパーツを手作業で組み上げた蒸気機関車は、量産されたものであってもそれぞれに個性があり同じものは1つとありません。

そんな先代の職人たちが作った芸術作品とも言える工業製品が、産業遺産として今も大切にされ人々を魅了する。

金属加工のすばらしさや面白さを改めて実感するとともに、金属の切削加工を本業とする私もそんな100年先に残るような仕事に携わりたいと思いました。

そして金属切削の面白さを若い人に伝えることも私達の仕事だと。

 

そんな思いを抱きながら、私は博物館を後にしました。

京都旅行の際はぜひ一度、京都鉄道博物館を訪れてみてはいかがでしょうか?

TUE 29 January 2019

低融点合金の可能性その2

低融点合金でワークを固定し加工する企画その2です。

前回は低融点合金を冶具に流し込みワークを固定するまでを紹介しました。

ワークを固定した冶具をマシニングセンタに固定し加工します。

それでは実際に加工してみます。

結果がこちら。

ワークが動くことも無く、しっかり加工できているようです。

いよいよワークを冶具から外します。

冶具を湯煎します。

すると低融点合金が溶けてワークが浮き上がりました。

完成しました。うまくいきました。

低融点合金によってワークを固定し切削加工する事出来ました。

 

ただし、低融点合金によるワークの固定は万能ではありません。

使ってみて感じたメリット・デメリットをまとめます。

 

メリット

・複雑な形状のワークの固定が出来る

・冶具の設計が簡単

・小さなワークの固定に有効

デメリット

・ワークの脱着に手間がかかる(合金を溶かして流しこむ、再度溶かして外す)

・量産には向かない

・大きなワークの固定には不向き

 

デメリットもありますが、とても魅力的な素材である事は確かです。

今後も低融点合金の可能性を探っていきたいと思います。

それにしても、このような固定方法を思いつく先人の知恵には頭が下がります。

 

 

 

 

切削の可能性バックナンバー

ご相談・お見積り依頼

NC旋盤加工のスペシャリスト、切削加工はお任せ下さい 047-311-2671 受付9時から17時まで 土曜、日曜、祝祭日は除きます。 無料相談はこちらから