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「KATOの世界」の記事一覧

MON 30 November 2020

メモリアルペンダント

メモリアルペンダント」というものを知っていますか?

メモリアルペンダントは遺骨などの大切なものを納めて身に着けるペンダントです。

入れ物状になっており、ネジが切ってあるのでねじ込んで封をする事ができます。

実は以前頼まれてメモリアルペンダントを作ったことがありました。

過去に作図したデータを見ると、なんと2011年!

10年も前の作品でした。

この時は耐久性重視の超耐熱合金インコネル718製と耐久軽量バランス型の64チタン製の2種製作。

インコネル718製は重過ぎて肩がこるとのことでボツ。

軽量な64チタン製を依頼者に納めさせていただきました。

しかしそんな64チタン製も常時身に着けていると少し重いので「より軽量化してほしい」との要望。

そこで設計を変更。

 

16mmあった外径を10mmまで縮小、全長は約30mmとしました。

当然内径も10mmから6mmまで小さくしつつ、内部空間の全長は約25mm確保。

素材は強度と軽さから前回と同じく64チタンを使用。

ネジ部にはパッキンを入れる事で生活防水にも対応しています。

同じくチタン製のチェーンを通してペンダントの完成。

中に何を入れるかはあなた次第。

初詣でおみくじを引き大吉が出たら、小さく丸めて中に入れてもいいかもですね!

2021年が良い年になるといいですね。

それでは!

FRI 10 July 2020

トルメキア軍自走砲 ~完成編~

梅雨の末期。

九州をはじめ各地で豪雨により大きな被害が出ています。

先週末自宅近くの神社にお参りしました。

大きな災厄に立て続けに見舞われる2020年。

平穏な日々が訪れる事を願うばかりです。

スタッフKATOです。こんにちは。

 

トルメキア軍自走砲製作企画の最終回。

完成編です。

画像をご覧ください。

満足のいく仕上がりになったかと思います。

オープントップの車内や車体裏側も可能な限り再現しています。

ついでなので塗装してみました。

塗装版と無塗装版のツーショット。

せっかくなので塗装版の方はジオラマに。

AFVモデルはやっぱりジオラマですよね!

乾いた大地を進軍するトルメキア軍自走砲というイメージです。

今回は1/144スケールという小スケールで製作しましたが、

AFVモデルとしてメジャーな1/35スケールで作れたらもっと面白いかもですね。

夢は膨らみます。

それでは!

WED 10 June 2020

トルメキア軍自走砲 ~車体製作~

ブログ再開でようやくトルメキア軍自走砲製作の記事も更新することができます。

お待たせしました、スタッフKATOです。

こんにちは!

 

今日は前置き無しで行きます。

トルメキア軍自走砲の製作もいよいよ大詰め。

車体製作編です。

 

車体の製作工程はおおよそこんな感じ。

下図のように材料から車体側面の転輪が収まる部分を削り出し、車軸を挿すための穴をあけておきます。

こうしてできたブランクをバイスでクランプし、まずは車体裏側を5軸のマシニングセンタで加工していきます。

裏面が出来たらそれを上下反転させてクランプし直し、車体上面を同様に加工します。

傾斜した平面で構成される車体。

5軸の機能を生かし、各面ごとに様々な角度で割り出して加工しました。

 

こうして出来たパーツがこちら。

左からブランク、車体裏面加工品、完成品です。

これですべてのパーツが揃いました。

次回は組み立て完成編です!!

FRI 20 March 2020

トルメキア軍自走砲 ~シュルツェンの製作~

新社屋への引っ越しが終わりました。

新しい工場には屋上があります。

出勤し上がってみると、空に天使の梯子が。

思わず写真を撮ってしまいました。

空を見るのが好きなスタッフKATOです。こんにちは。

 

トルメキア軍自走砲の製作のつづき。

製作は順調に進んでいます。

というより引っ越し後は多忙が予想されたため、急ピッチで作業を進め、実はすでに完成しています!

製作の様子を数回に分けて紹介していきますよ。

 

今回は「シュルツェン」の製作。

シュルツェンとはWWⅡ時ドイツ軍戦車の側面等に追加された増加装甲ですね。

トルメキア軍自走砲は側面を装甲が覆っています。

これをシュルツェンと呼ぶべきかはわかりませんが、なんとなく似ているのでそう呼称することに。

CADで設計したパーツは約1mm厚のL字型の板状パーツになります。

この薄板形状のパーツを冶具と両面テープを使用し削ることに。

まずは材料から装甲上面部分を削り出します。

次に装甲裏側を削ります。

この時点まではクランプする部分が十分にあるのでバイスで挟んで固定して加工しました。

最後の工程で冶具を使用します。

適当なアルミの端材に装甲のL字の部分がはまる切り欠きを作りました。

その上面に両面テープを張り付け、ワークのL字状の突起を冶具の切り欠きに合わせて位置決めしつつ両面テープで固定します。

中央のキャラクターは気にしないでください。特に意味はありません!

あとはこれをバイスでクランプするだけ。

両面テープによる固定と、ワークのL字状の突起をバイスと冶具で挟みこんで固定しています。

加工しました。

ワークが動くこともなく加工することができました。

こうして完成したシュルツェンがこちら。

仕上げ加工にはR0.25のボールエンドミルを使用しました。

モールドもよく再現されているのではないでしょうか?

 

次はいよいよ本体の加工です!

それでは!

MON 09 March 2020

トルメキア軍自走砲 ~履帯を作ってみた!~ その2

今月は工場の移転作業がありバタバタです。

スタッフKATOです。

こんにちは。

 

新工場では今までと勝手が違い、何気ない作業にも難儀することが想定されます。

削り出し作業は移転前にできるだけ進めておきたいところ。

工場でなくてもできる作業は持ち帰り、自宅でコツコツ進めています。

 

トルメキア軍自走砲の履帯製作の続きです。

前回までに必要なパーツの削り出しは完了しました。

今回はそのパーツを連結していきます。

まず、0.5mmのアルミ線を3mm程度の長さで切断します。

履板パーツ2個を用意し、それぞれの凸と凹をはめ合わせ、側面の穴にアルミ線を通します。

履板は幅2.9mmで作製しているので、3mmで切断したアルミ線は少し飛び出す感じになります。

この飛び出した部分を万力で挟んで潰し固定します。

この作業をひたすら繰り返せば、履帯の完成です。

1本約50個連結するのに3時間ほどかかりました。

 

CAD上では1本あたり55個連結すると1周する計算ですが、

実際には連結部に可動のためのクリアランスがあるので、それより少ない数になるはず。

正確な個数が知りたくて、再現して検証してみることに。

まず、起動輪と誘導輪、転輪を製作しました。

起動輪と誘導輪の外周はφ5mm、転輪の外周はφ3.5mm、軸径は全て1.1mmとしています。

本来起動輪の外周部には履帯と噛み合う歯がついていますがそれは省略し、誘導輪と共通のデザインとしました。

次にアルミの端材を用意し、各種転輪が配置される部分にφ1mmの穴をあけます。

あけた穴に1mmの軸を差し込み、その軸に転輪を通し、履帯を巻いていきます。

出来ました!

1本あたり52個の履板を連結するとちょうどいい長さの履帯になることがわかりました。

スムーズに可動します!

これで手転がし遊びができますね!

 

足回りの目処がついたので、次は車体の製作に入っていきます。

続く…

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