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「加工技術」の記事一覧

WED 28 August 2019

Toodle Spindles

梅雨明け以降続いた暑さが和らぎ、秋の気配を感じる今日この頃。

例年より遅かった梅雨明け、そしてまだ8月なのに涼しさを感じる最近の季候。

駆け足で過ぎ去っていく夏に少し寂しさを感じるスタッフKATOです。こんにちは。

 

今日は面白いアイテムを試したので紹介します。

ブログタイトルにも書きましたが「トゥードゥル スピンドルToodle Spindles)」という製品。

クーラントの圧力を利用して高速回転を実現するユニットです。

高速加工を行うには高速仕様の主軸を持つ工作機械を使うか、増速スピンドルなどを利用することになります。

弊社にあるような通常仕様の工作機械で高速加工をする為には増速スピンドル一択。

しかし既存の物は高価であったり、機械に改造を必要としたりなかなかハードルが高い。

そんな時紹介してもらったのがこの商品。

一般的なφ25のツールホルダーに装着して、スルークーラントを利用して高速回転させるというもの。

構造はシンプルで改造も必要なく簡単に試せそうです。

サンプルをお借りする事が出来たので、早速試してみました。

 

先ずはこのユニットの肝である、ツールを回転させる為の羽を専用の冶具を使って取りつけます。

前後のベアリングに挟まれるカタチで白い樹脂製の羽をツールに圧入。

この羽にクーラントが当たることで回転する仕組み。

ツールに羽とベアリングをつけたら「トゥードゥル スピンドル」本体の中に入れナットを締めればユニットの準備は完了。

あとはこのような感じでツールホルダーに装着します。

ツールホルダーにオイルホールタイプのコレットを装着し「トゥードゥル スピンドル」を取り付けます。

クーラントが漏れなければいいわけです。

 

スピンドルスルークーラントの圧力で回転させるので、回転数はその圧力で決まります。

今回使用した機械はOKUMAのMU-400VⅡ。

スペック上は1.5MPaです。実際どのくらいか測定。

約1MPaでした。これで理論上は41400rpmで回転させることが出来るようです。

(注:画像では0.5MPa程度の数字ですが、これは別の機械で測定したものです)

 

早速加工してみました。

先ずはアルミの仕上げ工程に使用してみます。

●被削材:A5052

●ツール:R0.25ボールエンドミル

●回転数:41400rpm(理論値)

●送り:F1200

●切り込み:0.05

●ピッチ:0.02

こんな条件で仕上げます。

おお、ちゃんと加工できました!

被削材がアルミなのでここまでは想定内。

 

次はステンレスで実験。

●被削材:SUS316L

●ツール:R0.5ボールエンドミル

●回転数:41400rpm(理論値)

●送り:F1000

●切り込み:0.1

●ピッチ:0.02

●加工時間:約42分

結果はSUS316Lのサンプル品の仕上加工でも問題なし!

 

複雑なモールドもちゃんと切削できています。

刃の持ちですが、SUS316Lのワーク(加工時間:1個42分)を7個加工すると刃が磨耗し、仕上げ面に影響が出ました。

その画像がこちら。左が1個目、右が7個目です。

左の画像と比較し右側のワークは仕上げ面がざらついているのがわかります。

 

まだまだいろいろと試したいのですが、充分な時間が取れなかったのでテストはここまで。

微妙な回転数の調整が出来ないなどの欠点はあるものの、とても面白いアイテムだと感じました。

とにかく比較的安価かつ大掛かりな設備を使用することなく、高回転が実現できるところが最大の魅力ではないでしょうか?

 

ちなみに、ちょいちょい出てくる謎の加工サンプル。

詳細はおいおい紹介していきますよ!

それでは。

WED 26 June 2019

段取りという仕事

私は普段NC旋盤やマシニングセンタを使用して製品を加工している。

機械の起動ボタンを押せば、工作機械が材料を削り製品が出来上がる。

そして製品が図面の寸法を満たしているか、各種の測定機器を用いて検査する。

コレがメインの仕事。

しかし、ずっと同じ製品を作っているわけではない。

一つの製品の加工が終われば次の製品に切り替える。

その切り替え作業が「段取り」。

段取りが適切に行われなければ、図面通りの製品は作れないし、安定した量産加工も行えない。

だから段取りは大切な仕事のひとつ。

そこで今回はこの「段取り」という仕事を簡単に紹介。

 

まずはなんといっても加工プログラムの作成。

NC加工機なのだからコレが無ければ始まらない。

図面を元に加工手順を考え、座標やコードを入力してプログラムを作成します。

次は加工原点の設定と加工する工具のオフセット。

ワークや刃具の位置を機械に教えるわけです。

ここまで準備が出来たら、機械のモニターで加工の動きを確認。

グラフィックで加工軌跡を見て、プログラムが間違っていないかチェック。

プログラムに問題なければ、材料をつけないまま空運転。

干渉などの物理的な問題点がないかチェック。

すべてクリアできたら、いよいよ加工です。

はい、完成しました。

途中細かい作業はだいぶ省略してますが、流れとしてはこんな感じ。

経験を積めば段取りはより早く正確になります。

腕の見せ所でもあります。

 

どうでしょうか。

意外と簡単そう?

面白そう?

若い人に興味を持ってもらえると一番うれしいのですが。

一緒にお仕事しませんか?

THU 20 June 2019

今日の切削

φ240のステンレスを削っている。

使用しているNC旋盤は8インチのチャック。

ワークの方がチャックより大きい。

そして重い!

クレーンで吊ってチャックにワークを固定する。

チャックに固定さえ出来れば、加工はなんとか出来る。

穴あけ加工

外径加工

内径加工

とにかく削って少しでも軽くする。

仕上げはこの後。

こんな仕事もしています。

TUE 23 April 2019

アルマイト実験3 ~まとめ編~

3回に分けて紹介したアルマイト実験のまとめ編。

 

まず加工屋としては一番気になる寸法変化。

測定してみました。

ほとんど変化していないようです。

他にネジを切った部品もあったのですが、アルマイト後にネジが入らなくなるということもありませんでした。

酸化皮膜をどのくらい成長させるかによるのだと思いますが、この装置を使っての30分程度の電解時間であればさほど影響がないと考えてよさそうです。

ただし寸法変化が少ないという事は皮膜自体が薄いということなので、耐久性は劣るかもしれません。

 

そのほかに気づいたこと。

① 洗浄が大切。明らかに洗浄不良によると思われる染色ムラがありました。

② 通電が大切。通電不足だと正しく電解が行われずきれいな皮膜が生成されません。

大きな部品には太い針金を使うなど十分な電気が流れるように工夫が必要だと感じました。

③ 染色時にはたまに部品を動かしたほうが良いかも。

染色槽の底に沈んだ部品について、底と接触した面に染色不良が見られました。

途中何度かひっくり返して染色した部品は綺麗に着色できていました。

吊るしたほうが良かったかも。

 

今回の実験で自分で行うアルマイトに手ごたえを感じました。

今後は製作した冶具等の表面保護などに活用していきたいと思います。

そして何よりの収穫は「アルマイト」という処理についての知識が増えたこと。

コレは実際やってみなければわからなかった。

普段アルマイトをお願いしている協力会社さんには、すばらしい技術やノウハウがあるのだということも実感しました。

MON 22 April 2019

アルマイト実験2 ~実践編~

自分でアルマイトしてみよう実験その2。

前回までに必要なものの準備まで紹介しました。

今回はいよいよ実践偏。

 

先ずは洗浄し接点をつけた部品を、通電する為のアルミの角棒に固定し電解液に漬けます。

次に電源のプラスを部品側に、マイナスを電解槽の鉛板につなぎます。

鉛板と部品が接触していないことを確認したら通電開始。

12Vの電気を流します。

通電時間は30分。

途中液温が上昇したら保冷材を入れて、20度以下になるよう管理します。

この間に染色槽と封孔槽を過熱し、染色槽は50度、封孔槽は90度まで上げておきます。

30分の電解が終了したら部品を電解層から取り出し水で洗います。

洗浄時間は早いほうが良いそうなのですばやく行います。

洗浄したら部品を染色槽に漬け込みます。

染色時間はおよそ10分。

染色が完了したら再び水で洗います。ここもすばやく行います。

洗浄した部品を煮沸した封孔槽に入れます。

封孔時間はおよそ15分。

15分経ったら部品を取り出し、水でよく洗浄し乾燥させて完了!

はじめてのアルマイトでしたが、意外と綺麗にできたかなと思います。

各作業自体は単純なのですが、それぞれの工程をスムーズに行う事や液温の管理などが意外と大変。

電解に30分かかるので1つの部品が終わったらすぐ次の部品を電解したいのですが、その間に染色・封孔の作業をしつつ液温も管理するなど忙しいです。

複数の部品を流れ作業でアルマイトするとなると1人では大変。

次にやるときは誰か手伝って欲しいなぁなんて思いました。

 

次回はアルマイトしてみて気づいたことや寸法の変化など「まとめ編」です。

つづく。

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