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TUE 03 March 2020

トルメキア軍自走砲 ~履帯を作ってみた!~

いつもの通り道。

ふと思い立って増尾城址公園に足を運んでみた。

公園内は河津桜が見頃を迎えていました。

そういえば今日は3月3日。雛祭り。

春の訪れを感じます。

このところ深刻なニュースが多い中、綺麗な桜を見て少し癒されるスタッフKATOです。

こんにちは。

 

今日はトルメキア軍自走砲製作の続報。

タイトルの通り「履帯」の製作を始めました!

「履帯」とは無限軌道、キャタピラのことです。

複数の呼び名がありますが軍事用語では「履帯」と呼びます。

 

今回トルメキア軍自走砲を削り出しで製作するにあたり、履帯をどう表現するか悩んでいました。

1/144というスケールを考えると、下の画像のように履帯と各種転輪を一体パーツとして削り出すという方法をまず考えました。

しかしそれでは何か物足りない。遊び心が欲しい。

そこで「可動式履帯」に挑戦することに!

足回りは戦車の魅力の一つ。手は抜けません。

設定のデザインをベースに、スケール感、削り出しという加工上の制約、扱いやすさなどを考慮し形状を決定します。

削り出す際のクランプしやすさなども設計上の重要なポイント。

最終的に決定した案がこちら。

何しろ1両分で100個以上必要になるので、量産性を考慮する必要があります。

 

設計が完了したら、プログラムを作成。

今回は手組みで加工プログラムを作りました。

では加工の順に見ていきます。

①上面を荒加工。

②側面の加工

③反対側の加工

④上面から仕上げ加工

少し見にくいですがこの段階で履帯一つ一つのパーツ形状はできています。

側面から見るともう少し分かりやすいかも。

⑤裏面の加工とベースからの切り離し

この工程では専用の冶具を使います。それがこちら。

無数に突き出た0.5mmの真鍮線に履帯パーツを差し込みます。

奥まで差し込んだら、もう一つの冶具で挟み込みます。

あとはこれをバイスでクランプして加工します。

加工したものがこちら。

真鍮線に差し込まれて履帯パーツだけが残るというわけ。冶具を開くとパーツが取れます。

完成品。幅約3mm、長さが1.5mmほどの小さなパーツです。

このようにして自走砲1両分+予備数個で108個作りました。

これにピンを通して連結していきますよ!

次回に続く…

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