桜の季節がやってきました。
日差しや空気から、季節の変化を感じ出すこの時期。
数学の正解が出るがごとく、ある朝視覚から一気に、春が来たことがわかる日がある。
こんな劇的な季節の訪れを感じる、この瞬間が大好きです。
よく見てみると、開花に差があることがわかります。
右はもうすぐ満開、左はまだ赤ちゃんが芽吹いたところ。
つまり『遅咲き』ですね。
比較的、良い意味での表現に使われますでしょうか。
しかし、自然界においては、そんなカッコいい人生訓が本筋ではない。
「遅咲き」には自然科学的にとって、重要な意味がある。
一気に開花させた時、気候の急変があると、種は全滅の可能性がある。
早く咲いたり、遅く開くことは、種の保存においては重要な戦略の一つだ。
人生においても、若いうちは苦労して遅咲きする人もいれば、早くに咲いてしまったばかりに、晩年苦労する人もいる。
自然科学からすれば、花が咲くとは、『種付けの準備ができた』と言っているだけであって、種の保存の一連の作業の一つでしかない。
花を咲かせることがゴールではない。
遅咲きの桜からそんなことを教わった。
東日本大震災から、三年の月日が経ちました。
最近では産業支援や自立支援、心のケアーなど、が求められるようになっているようです。
三年前から比べれば、少しずつですが前進していることを、報道で知ることができます。
しかし、家族や仲間を失った方々の深い悲しみは、今をもってしても想像を超えるものでしょう。
更にそのような心中にあっても、この三年間、毎日生きている人々の姿は、それだけで感動を与えてくれます。
私自身、いろいろ感じることはある。
しかし『この一年、私は何をしてきたろう』と考えると、結局何もしてこなかった自分を責めざるをえません。
せめて東北の酒や野菜を、あえて買うことはできたはず。
小さなことでも、効果は小さくても、生きて普通に生活していれば何かできたはずなのに、何もできなかった1年でした。
そんな反省の気持ちを、考えさせてくれる1日になりました。
あらためて、ご冥福をお祈りすると共に、現在進行形でご苦労されている方々に、一日でも早く明るい日が訪れますように、願っております。
木山製作所のスタッフブログです
モノ作り集団「K製作所」の活動も随時更新中!
デザフェス等イベント出展情報もこちら