ある日の土曜日。
用事があって会社に来ると、車が一台止まっていました。
「出荷」の責任者が一人で作業。
『月曜日、間に合わないので』とのこと。
彼は午前中で帰った。
12時近く。
また一人、別の者が来た。
『(機械)回しても良いですか』
『予定の遅れが酷いので』
世の中、電通の過労自殺問題が大きく報道されている。
さて、どう考えるべきか…本当に難しい問題。
【休日出勤】として、タイムカードを打刻するのは当然のこととして、
昔なら、『責任感』という評価項目に加点とされたけど、
ここ10年でみれば、『仕事のやり方の合理性』という視点で、必ずしも加点できるとは言えなくなった。
そして昨今、コンプライアンスという傘が開かれた。
その傘の下では、昔からあるような《責任感》や《達成感》という価値が、覆されるようになった…
責任⇔プレッシャー、という関係性において。
言いたいことはいろいろあるけれど、でもこれが【流れ】。
責任感や達成感を、時代に合わせた方向に向けさせるのが、経営者の役目かもしれないけれど、
そんなに要領よく、綺麗にいかないよ!
誰かのためにただガムシャラに頑張ったり、仲間の迷惑にならないよう努力したり…
そんな形で、自分の責任を全うしようとする、人の気持ち、が一番根底にあるはず。
技術力やパフォーマンス、生産性とかよりも、もっと根底に。
一人一人の、そういう心意気を大切にしたい。
一人一人、つまり個性=差があること、を認識できれば、出来ると思う。
少人数だから、できると思う。
強い揺れを感じたのは、朝6時少し前。
テレビは、緊急の番組に変わりました。
福島県沖で大きな地震が発生しました。
アナウンサーが繰り返します。
「津波の恐れがあります。高台へ逃げてください」
テレビから流れる、この呼びかけを聞くだけで、5年前を思い出す。
そして不安で悲しく、胸が締め付けられるような、そんな記憶が呼び起されます。
朝食の時間でしたが、なんだか頭の中の血流が上がって、緊張が増し、食欲が出ませんでした。
東京と千葉で震災を体験した私でさえ、こんな気持ちになるのですから、
震災で大切な人を亡くされた方々は「津波」という言葉を聞いただけで、どれだけ不安になるか、
少しだけ想像できるようになりました。
「災害は忘れた頃にやってくる」
5年前を経験した者に課せられた大きな責任だと、改めて思いました。
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