会社の代表でありながら、社内にも「めったに」と言うより「決して」行かない場所がある。
女子更衣室だ。
木山製作所に来て、10数年。
その間に何回か行ったことがあったが、そこにエアコンがついていないことを最近まで知らなかった。(ごめんなさい)
中古のエアコンを入手できた。
取り付けは、以前設備屋で働いていた従業員にお願いした。
しかし、工場の工程管理を行っている彼は、毎日お客様から要求される納期回答と、その多忙さにエアコン取り付けどころではなく、時間ばかりが過ぎていった。
ある日、女子社員から強めの口調で連絡が来た。
「納期回答お願いします」
彼はどの製品の納期遅れに対してにお客さんが怒っているのか、彼女に尋ねた。
女子社員:「エアコンの取り付け日です」
工程管理:「…今週土曜日、必着でやります」
こうして、回答納期通り、エアコンは設置された。
信用第一! 有限実行!
土曜日わざわざ出勤してもらって、取り付けてくれて、どうもありがとう。
現場のある責任者が、大きな透明のアクリル板を持って社内を歩いていた。
「あいつ、何やってんだ?」
かなり疑問に思ったが、ここで「なにすんの?」と聞くと、なぜか最近は「まぁ良いから良いから」と言って、教えてくれない事があるので、悔しいから無視していた。
数日後、5s報告会で、雑書類の作業性について感想を話している場面が合った。
「良いですよ、腰を曲げなくて良いし、何と言っても探しやすい」
私ははじめ、何のことだかわからなかった。
その後パワーポイントで報告があった。
作業台を手作りした上、天板を透明のアクリルにしたおかげで、書類を取り出しやすくなった、と言うのだ。
へー、やるじゃん。
今度は事務所と工場の壁も、透明にしようかな。
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